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2018年12月

2018年12月23日 (日)

ニューヨーク 番外編

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街はクリスマスや年末のイルミネーションでキラキラ星のように輝いています。
思えば1ヵ月前のニューヨークでのイルミネーションも綺麗でした。あるデパートのショーウィンドーの装飾は抜群で、世界中のウィンドーデザイナーが見に来るほど有名だそうです。

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 私がニューヨークへ行きたいと思ったきっかけはMさんの言葉でした。
「私が素晴らしいと思うのはふたつあります。ひとつはニューヨークのファッションセンス。もうひとつは繊細な表現の日本刺繍です」。私ははじめ意味が分かりませんでした。

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 彼女はウィンドーデザイナーとして都内有名デパートの仕事をしていましたが、病に倒れ闘病生活に専念するため仕事を諦めました。
 そして創作の全てを日本刺繍の世界にぶつけたい、と私のアトリエにみえました。それから10年の間、私たちはデザイン・技法・色彩のバランスについてディスカッションしたのです。

 しかし残念なことに、昨年の秋、彼女は素晴らしい作品を残してこの世を去ってしまいました。

 彼女の友人の話ですが、「Mさんは毎年ニューヨークへウィンドーデザイナーとしての刺激を受けに出かけていました」。そういえば、彼女の作品は装飾美として完成されていました。

 しかし、彼女が最後に旅をしたのはニューヨークではなくアフリカのケニアでした。そのきっかけになったのは息子の写真展でした。彼女は、大自然の中に身を置くことによって自然体であることを受け入れたのでしょう。

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2018年12月 7日 (金)

続・青春のニューヨーク【美術館巡り】

 暖かな日が続くこの頃、12月とは思えません。でも自然界は冬を迎える準備を着々としているようです。私たちも年末年始のスケジュールで何かとせわしい気分になってきました。

 ニューヨークから帰ってもう2週間たちました。つくづくニューヨークへ出掛けてよかったと思います。伝統から現代へと、私の人生に重ね合わせて再認識できたようです。
 年老いた私たち夫婦にとって盛りだくさんのスケジュールをこなすのは大変でしたけれど、それぞれ中味の濃い内容でした。

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 ある日は、メトロポリタン美術館と近代美術館(MOMA)で過ごしました。ニューヨーク在住の画家でいらっしゃる富永氏に案内していただきました。
 まず、メトロポリタン美術館。紀元前後の中国やエジプトなどから発掘された像や器など見て、名も知らぬ人が生活の中で表現していたと思うと、感激して涙がこぼれました。
 次に宗教画・人物画へ。超有名な絵画を見ながら、人は何を描いてきたかをわかりやすく説明してくれました。

 そして、近代美術館では、フェルメールにはじまって、ゴッホ、ピカソまで、本物の絵画に、いえ、作家とまるで直接話しかけられるようでした。

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 わかりやすく、また、より近く感じられるような展示の仕方に感動でした。

 今大きな歴史の流れの中に、そしてこの地に生きていて私の創作への情熱はいったいどこへ、と悩む日々でしたが、今回の旅を終えて思うのは、自然体であってありのままであって、今を感じることが大切なのだ、と。
 それは、色彩の世界とつながっていることに気付きました。
 まだまだですが、いつかは作品となるよう、感性を育てたいと思います。

 ニューヨークでは、オペラ、ミュージカル、ゴスペル、と色々な角度から音楽を楽しんできました。次回をお楽しみに!

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