お別れ

11月になって公園の木々たちは赤や黄の衣装替えをはじめています。来年の新しい命のために。

私は、教室活動を長くしていますと、本当に多くの方々と出会います。そして、皆様からのたくさんの幸せをいただきました。
でも、ひとつだけ悲しいことがあります。お別れです。
作品づくりを通して、お互いに感性の会話をすることによって、ひとりひとりにいとしさを感じるのですが、もう会えなくなることは言葉にできないほど悲しいのです。

先日Mさんのお別れ作品展へお伺いしました。
彼女は亡くなる最後まで刺繍創作にがんばった様子が、会場の中で感じました。
『ひと針に命をこめて』という世界は私に大きな刺激となったのです。

まだまだ私は未熟で恥ずかしくつらかったのですが、今はMさんの心を抱いて新しいチャレンジに向き合う気持ちでいます。
一年先、十年先、と夢を抱くことは生きているからこそできるのですね。
彼女がそう夢を抱いていたように。ありがとうMさん。