ざくろと芙蓉の物語
我が家の庭に、ざくろの木が門番のように立っています。
中国では吉祥として伝わっているので、きっと我が家にも幸せを
もたらせているのでしょう。
春には、つつじの花に似たオレンジの花が咲きます。
夏には、その花のあと、ざくろの実が少しずつ大きくなり、
秋になると、その大きな実がぽっかり割れて、中に赤い種が
びっしりのぞかせています。
種のまわりに甘酸っぱい果肉がついていて、
口にほおばるとジュワーっと。
幼い頃を思い出します。
小学生の頃住んでいた庭にもざくろがあって、
秋の夕焼けと重なり、故郷への思いでいっぱいになります。
我が家の庭に、名付けて夏の姫、即ち芙蓉の花が8月9月と
大きいピンクの花が咲いては散り、咲いては散り、あたりを華やかに
彩っています。
10月に入って朝晩寒くなり、もう咲く元気もないのでしょう。
夫は来年のために枝を切ることにしました。
そこに一輪だけ、明日こそ咲きたいという赤いつぼみを見つけて
家の花瓶に挿しました。
みごと今朝、大きな花を開かせて、私達を待っていてくれました。
君達の仲間は、この夏よく咲いてくれてありがとう。
そして、君はその仲間達の最後のメッセージを伝えてくれたね。
“来年もまた会いましょう。それまで元気でいて下さい”と…。
斜日の光は人の心をロマンチックにします。
存分に楽しみましょう。
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