夢まるこちゃん
先日の少女は、夢まるこちゃんという名前で、彼女の人生展開が始まりました。
彼女の頭の上に山や川、そして草木の世界が突如出現し、夢まるこちゃんはその景色の中に入っていきました。
まず最初に出会ったのは、大きな木。大空に向かって立っていました。
そこへ、小さな花びらが夢まるこちゃんのほほに触れました。
“まあ、何と美しくやさしい色なのでしょう”。薄桃色の花が大空をおおうように。そう、桜の季節なのです。
遠くからささやく声が聞こえてくるので、近づいてみると、あたりは桜並木の根元に広がる薄桃色のじゅうたんだったのです。
“私たち、風にまかせてここにたどりついたの。でも淋しくなんかない。だって来春咲く花の栄養になれるから…幸せなの”
夢まるこちゃんは花びらを踏みながら、やさしい花なのに力強さを感じていました。
自然の風景から教えられることにびっくりした夢まるこちゃん。道の外れにあるお稲荷さんに手を合わせて、
“美しい春をありがとう”と、これからの旅に希望を託したのです。
<作者のことば>
足を痛めていたので、半年ぶりにウォーキングを再開。
踏切で待っていたところ、タンポポの旅立ち準備に出会いました。
夢まるこちゃん、次回をお楽しみに…
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