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2010年4月

2010年4月25日 (日)

金沢の思い出と展示会

 今年の4月は雨が多く寒い日が続いたので、春の装いを楽しむ間もなく、もう5月に入ろうとしています。

 初夏のおしゃれは白と青かしら?大きな花柄のスカートもいいですね。さわやかな風の中で、5月生まれの私の心を揺らせてみたい・・・

 4月28日から5月5日まで、石川県金沢市で『雪月花』展を開催しますが、金沢から電車で1時間ほどのところ、羽咋が私の生まれ故郷です。

 昭和19年、東京市ケ谷の住んでいた父母、3人の兄達と、母の胎内にいた私は、戦争が激しくなったので母の実家のある羽咋に疎開しました。

 千里浜海岸と田んぼと山に囲まれた、おだやかな風景の中で私は生まれたのです。

 子供心になつかしいシーンはいっぱいありました。

 小学校1年生のとき、そんな思い出を後にして、一家6人で東京に向かう蒸気機関車に乗りました。

 私は能登で生まれたことに感謝と誇りを持っています。

 その故郷で、私の心模様を表現した作品展を開催できることは、感激です。

 5年前に同じ金沢で『源氏物語』展をしましたが、今回は年を重ねた分、より強く感じます。

 故郷の人々の心に触れる日々を楽しみに、楽しみにしております。

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2010年4月20日 (火)

春の日々のこと

 この春は冷たい雨が多く、桜花は寒かったことでしょう。

 先日、40年ぶりで井の頭公園の桜を楽しんできました。子供が5才の頃、近くに住んでいたのでよく遊びに行った井の頭公園ですが、池や動物園など懐かしい景色の中で、その頃の思い出で胸がいっぱいになりました。

 今は年を重ねた私達夫婦で、この世の春をゆっくりと散策できる幸せに感謝です。

 4月19日まで横浜高島屋で “雪月花”展を開催していますが、ご来場の皆様より感動のお言葉をいただきまして、励まされる思いです。

 次の作品は・・・ではなくて私自身が生きてゆく日常の中で、感動を大切にすることが、いずれは作品になっていくのだと、あらためて思いました。

 日常といいますと、掃除や料理も大切な感性の場です。清潔感のある部屋にちょっとした飾りや食卓のメニューの味付け。食器の使い方で私のその時々の感性を楽しめます。

 我が家の小さな庭も春を迎え、山芍薬や牡丹など可愛らしく葉っぱを出してきました。冬の間眠っていたメダカも、鉢の中で泳ぎだしました。

 展示会を終えて、新たなる一歩を日常の中で大切に育てたいです。

井の頭公園にて

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【噴水と桜】

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【橋から写した桜】

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友人一家をお迎えして桜の晩餐会。そら豆とえびのから揚げが美味しかった!

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2010年4月 3日 (土)

桜日記

 桜は美しく咲いているのに、冷たい雨や嵐にじっと耐えています。

でも待てば、澄みきった青空に出会えるのですね。

人々も同じだなぁーと思うと、感慨ひとしおです。

 父のお墓参りに行ってきました。20年ほど前に他界した父は、私をずっと見守り続けてくれています。

 『桜日記』は、父との別れの悲しみの中で刺繍をしました。父との思い出をかみしめながら・・・。

 私が小学生の頃までは父についてよく一緒に出掛けていましたが、中学生になってから、父と出掛けることが嫌になりました。そして話すことも・・・。

 反抗期でしょうか、それが15年ぐらい続いたのです。

 私が結婚して子供を育てている時に、子供にとっての父親の大切さを改めて知り、父に「ごめんなさい」と謝りました。15年ぶりで父と娘は抱き合って泣きました。

 それから10年くらいたって、桜の咲く頃に他界しましたが、母は言っていました。

「お父さんは女の子が欲しい、欲しい、とあなたを待ち望んでいたのよ」。

私の悲しみはたとえようもありません。

 もう桜の花を見られなくなった父のために桜の刺繍をすることで、父への感謝を表現したかったのです。

 今は西多摩の丘に眠っています。そこに咲く桜は満開。

「お父さん、ありがとう。私は今幸せです。桜日記を続けていますよ」

4月7日よりはじまる、横浜高島屋での「雪月花展」に、桜日記の額が展示されます。ぜひ!!

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 ≪父のお墓の前で≫

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 ≪満開の桜≫

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