« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年9月

2008年9月29日 (月)

白いブランコ

 空に浮かぶ白いブランコの旅。青い風を切りながら森や川や海の上をゆっくりゆれる。

この年になっても、毎晩子供のような夢を見ます。就寝につく時、今宵の夢はどこへ連れて行ってくれるのかしら・・・とまぶたを閉じる。

幼い頃から、いつも総天然色で現実ではありえない夢を見る。「疲れるでしょう」とよく言われるが、私にとっては夢はあくまでも夢なので、かえって楽しんでいる。そして、それが作品の言葉や色の世界になっているのでしょう。

永遠の旅にでてしまったら、夢を見ることができなくなるのが淋しい。

 先日、「出没!アド街ック天国」という番組から取材があって、楽しい経験をしました。今回は浜田山がテーマで、10月18日(土)21:00~21:54に放送予定。どのようにまとめているのか楽しみにしています。

いろいろな番組に出演してきたが、ひとつの番組を仕上げるのはどんなに大変かをいつも感じるので、私もできることを精一杯させていただいています。

 ススキの穂が秋風に揺れ、食欲の秋、読書の秋、と大好きな季節。

でも、どこか寂しいと思うのは年のせいでしょうか。

08929

| コメント (1)

2008年9月18日 (木)

2つの出会い

 『白馬の王子様』はロマンチック少女の夢みたいなお話ですが、9月7日に現実にお会いしました!!

 ニット編みで有名な、広瀬光治さんとのトークショーをさせていただき、その時の舞台に立つ彼は、まさに気品のある凛としたお姿でした。

 舞台裏での雑談の中にも、相手に対する包むような男らしい優しさがあり、ニットの貴公子と称されるのももっともだと心の中でうなずきました。

 いいえ、それ以上に人間味のある情感と世の中に対する責任感に感動しました。これからの彼の人生が幸せでありますようにと、応援していくファンの一人になりました。

 「孤老に生きる」は、年を重ねゆく私の理想の姿ですが、95才になる一人暮らしの母は現実に今その世界に直面しています。

 その母から、「年を重ねても重ねても、生きている限り目標を持つことが大切。あなたはどんな目標を持っているの?」と質問され、私は一瞬ちゅうちょしましたが、とっさに「お母さんのように、ひとりの世界で布遊びをしたいわ。そして、小さな会場で皆さんに見ていただきたいの」。

 母は「あっ良かった。あなたの人生はこれで大丈夫ね。」反対に励まされる敬老の日でした。

 衣食住を自分自身ですることは大変なことですが、95才にして母にとって今目標があります。近いうちにある展示会に出品する作品づくりです。

 どれもこれもすごい迫力です。技巧ではなく生きるそのものがアプリケ全体に感じられ、私はまだまだ人生の修行が足りないと考えさせられます。

 とにかく実が熟しやがて土になるその時まで、ゆったりした時の流れの中で自分を見つめていきたいと思う2つの出会いでした。

(写真①)広瀬氏とのツーショット

(写真②・③)母のアプリケ作品

089181 089182 089183

| コメント (0)

2008年9月 9日 (火)

目標

 浜田山にアトリエをオープンしてから半年になりました。

 一番嬉しいのは、早朝に美術誌や自分の図案帳、そして布や糸をながめながら作品の構想が練られること。毎朝1時間ほどですが、自由な世界です。

 そして、刺繍のおけいこにいらっしゃる生徒さん達に、気持ちよくアトリエで過ごしていただけること・・・。満足していらっしゃることでしょう。

 

 次回の個展に向けて必死の一年ですが、悩める時と夢みる時が混とんとして孤独な戦いです。

 銀座のミキモトホールで「夢刺繍展」をしてから、それがきっかけとなって「桜浪漫」、「源氏物語」と、自分を表現するたけの大きな舞台を経験し、今は次の世代へ何を伝えるか、という信念をもとに創作・・・。

 このアトリエでその思いがいっぱいにあふれ、やがては全世界へ飛び立ってほしい、と夢みるこのごろです。

(写真1) 生まれて2ヵ月。元気に遊ぶチェロとピッコロ

(写真2) 16才。2階建てで一日中お昼寝

08991 08992

| コメント (1)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »