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2008年1月

2008年1月31日 (木)

夢のような世界・・・

 昨日の夢は、まだ2月になったばかりというのに 一本の桜が月夜に浮かんでいた。まんまるいお月様を背景に 白い白い花の舞い。私はたった一人で、その光景の中で泣きじゃくっていた。

 “夢のような世界をみんなに知らせなくては!!”

 思えば、私は美しさに感動する心の旅をし、そして表現することによってみんなと分かち合いたい、という性格らしい・・・。

 刺繍の世界に入って40年近いが、私の場合は絵筆でなく、刺繍糸の表現で美しくなる線を描き、描いてきた。その中で、私が一番気に入っているデザインをまとめたのが『日本刺繍の美しい図案』。この本はNHK出版から1月25日に発売され、全国の皆様に、ぜひ愛読書としてお手元にお届けしたい気持ちでいっぱいです。

Reutsukushiizuan

 4ページの梅は、半衿にたくさん刺繍すると、娘さんの卒業式に使えるかも・・・。また、6ページの桜は、洋装用のショールに刺繍して、おしゃれなお花見になることでしょう。

 藤やあやめの季節には、8、9ページの言葉を重ねて、心豊かに・・・。

 私自身、この本とともに年を重ねて、詩を読むように四季の移り変わりや生活の中で大切にしていきたいと思っております。

Rep4ume Rep6sakura

 

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2008年1月24日 (木)

キルトフェスティバル

 次なる個展へ向けて熱い創作意欲の中、半分くらいの作品が出来上がりほっとしたところ、もう一つ先への道が見えてこない・・・。

 そのような状態の中で、先日東京ドームでの国際キルトフェスティバルでのトークショーをしました。タイトルは『針にたくす未来への想い』でした。

 思い返すと、奈良国立博物館で「天寿国繍帳」を目にした時、1500年の時を超えて私は強い衝撃を受けました。その作品の一針一針には刺した人の心臓の鼓動まで感じられたのです。そしてその内容には、家族の大切さと自然を慈しむ心に、幸せへの原点があるということを、1500年後の私に伝えていました。

 私は布と糸に託して生きていることに感謝し、何が大切かを伝えたい・・・。

 最後にそうまとめてトークショーは無事終了。

 その後、キルト展の会場を見てまわりましたが、飾られた作品には伝えたいという人の心であふれていました。

 そして、私のもやもやした霧のたちこめた創作への悩みに、サッと光が差し込み、先が見えてきたような刺激を感じました。

 

 昨日の朝のウォーキングでは降り始めた雪の中で、久しぶりにいろいろな発想が次から次へと浮かび、何か新しい自分にめぐり合えたような気がしました。

 キルト展には全国からたくさんの人が集まり、日常生活の中に自分の何か大切なものを見つけていくことでしょう。

Tenjukoku Inotinosanka 08quilt 左:天寿国繍帳(天国で幸せに過ごす聖徳太子の様子が刺繍されている)

中:命の讃歌(自然を慈しむ心)草乃しずか作

右:毎年1月東京ドームで開催されるキルトの祭典

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2008年1月14日 (月)

我が家のネコ

 今年はねずみ年。十二支で先頭にあり、ちなみに夫はねずみ年で王道を好むタイプ。私は、ない知恵を振りしぼって幸せさがしをしているさる年です。

 そして我が家のネコは残念ながら十二支に入っていません。宿敵のねずみに追い出されたのでしょうか。さる年の私は我が家の猫をいつもかばっています。

 私の猫暦は4才の頃から始まります。兄3人で末っ子の私はいつも遊んでもらえず、近所の猫を相手に抱っこしたり、追いかけごっこをしていました。ついに、母におねだりして猫を飼うようになって今日に至っています。

 幼い頃は、押入れの中で母猫が子供を産んだりして、ショックや感動もありましたが、今は手術をして人間に都合のよい飼い方をしています。病気や怪我を恐れて外へ出してやらないことにも心痛みますが、忙しい生活をしながら猫と同居するには仕方ないと、いつも謝っています。

 30年ほど前、知り合いから兄妹の猫をもらって1歳にもならない頃、ちょっとしたすきに2匹とも外へ飛び出し、1週間ほど経っても戻ってこない・・・。もうあきらめていたら、猫の鳴き声が聞こえ、もしかして、とガラス戸をあけたらドミが真っ黒に汚れて入ってきたのです!でも、もう1匹のララはいない・・・。

 ドミにたずねても、分からない、という目で答える。私は嬉しいやら悲しいやら。ドミはかしこい猫でそれから15年。ララの分も幸せに大切に過ごしました。最期は腰が抜けて、病院で治療中に亡くなりましたが、私は一人で動物の火葬場に行き、骨だけになったドミに泣き崩れました。「ありがとう、ありがとう、私を支えてくれて・・・。」

 その後にチェロとピッコロが兄弟でもらわれて来てから、もう15年になります。いつも仲良く抱き合って籠に寝てばかり。時々、運動会のように追いかけっこをギャーとか、フーとかいって微笑ましい風景。

 どのような別れが来るのか不安ですが、可愛らしい様子は心を癒してくれます。

 ねずみ年にネコ年を重ねて、お祝いをしました。

10storydomi 「命の10のお話」~ドミの友達~

春・・・蝶がドミのまわりをヒラヒラ。ドミは眠っています。

夏・・・とんぼがドミの頭に止まっても、それでもドミは眠っています。

秋・・・こおろぎがドミの前をピョンピョンと。ドミは眠っています。

冬・・・雀がチュンチュンと。「あ、いない」。そう、ドミはよその国に行ってしまいました。

Rimg01531 Rimg01581(左)仲良しのチェロとピッコロ

(右)在りし日のドミ

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2008年1月 1日 (火)

あけましておめでとうございます

 1月1日 朝6時55分。

あけましておめでとう・・・とスズメ達にあいさつ。

初日に照らされ黄金に輝く木々や家々の中を ウォーキング初め。

真っ青な空を仰ぎ見ると そこに月がうっすらと・・・。

昨日、いえ、去年の影が去りがたくいるように感じられる。

 さあ!汽車は、2008年という駅をすでに出発し、次の駅2009年へめがけて

シュッシュッと白い蒸気をあげて走り出しています。

汽車には様々な運命を背負った人々や動物達がいる。

その中の私は まだ見えない明日にかすかな希望と夢を胸に抱きながら

車窓から大自然へ手をあわせる・・・。

 「抱負」といえば、凛とした感性を軸として、柔らかな日常でありたい。

昨日31日に映画館へ出かけ、『エディット・ピアフ』を鑑賞した。

何十年振りかの私にとっての名画でした。

若いときに観たらまた違う感動もあったでしょうが、60才過ぎて、

しかも、一年の終わりに出会ったこの感動は 一生忘れないだろう。

 2つの出会いはその人の歴史を決める。それは、1つは愛、もう1つは尊敬。

 私にとっての愛は、「夫」。夫と出会ってから43年。

色々あったが、葛藤の中で得た愛がくっきり浮かび上がってきた今に 感謝。

 そして、尊敬は、自分自身の中に今も生きる「あこがれ」の気持ち。

女性として、言葉にはできないほどの全てを今でも導いてくれる。

その人は、先代の安達曈子さん。

頭で分かっていても、心で分からせてくれたこの深い感動が、『エディット・ピアフ』の

映画で得られ、感動の暮れとなりました。

 愛と尊敬に支えられた私の内なる心の輝きを、糸と針で表現できる明日へ向かって!

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