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2007年10月

2007年10月29日 (月)

命の営み

前夜の強風と土砂降りの雨とはうってかわって

今朝は天高く空超ゆる秋で どこまでも青空。

朝日のまぶしい光の中で気持ちよさそうに身づくろいしている猫達をながめていると

夫が慌しくカメラを持ち出して 庭のバルコニーへ出て行きました。

「どうしたの?」と聞くと、「カマキリがいるんだよ」。

我が家の庭にカマキリが住人となって もう何年になるだろう・・・。

冬から春には 庭木でカマキリの卵がじっと夏を待っています。

そして夏になると、たくさんのカマキリが産まれ 草むらの中で生存競争が始まる。

今はもう寒くなるので、「どうしているのかなぁー」と思い

撮影している夫の後ろからのぞき見ると、大変なことが行われていました。

大きなメスカマキリが、オスカマキリを頭から食べ始めているのです。

メスのお腹にはたくさんの子を持っているので 栄養が必要なのでしょう。

オスは 我が子のためにじっとして 食べられているのです。

オスとメスは子孫を残す使命をあるがまま受け入れている・・・。

むごいことのように思えますが、美しい光景で感動しました。

自然の掟に従って時は移ろい、生命が存在することを教えられます。

2年前のケニアの夕陽を思い出し、あの時の感動と重なり

自分自身の人生観により深く重なる・・・。

それは年を重ねゆくことは自然に帰っていくことなのだと・・・。

オスを食べたメスカマキリは、これから子を産みつける草木を探すのでしょう。

そして、その後は静かに寒さの中で命を終えていく。

その尊さを想像すると 胸が締め付けられます。

来年になっても同じ繰り返しが繰り広げられることを祈り、

私も、繰り返しの平和な生活に新鮮な思いで 感謝する一日でした。

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2007年10月17日 (水)

おしゃれ心

街へ出るとウィンドーの中はファッションショー!

毛皮のエリをつけたワンピースや 黒のパンツスタイルに大きなアクセサリー。

それでも、素敵だな・・・と思うのは数えるほどで、

気に入ったものを見つけるのは難しいですね。流行に敏感ではなくなったのかしら?

2、3年前から流行に関係なく 自分の好きなイメージで洋服探しをしているのですが、

なかなかぴったりしたものに出合えません。

着物もそうだけれど、呉服店に並んでいる着物に満足できず、

自分のオリジナルを考えて刺繍などして自分にあった着物のおしゃれを楽しんでいます。

そういえば、94才になる母は今でもオリジナルの洋服づくりをしては

週一回のデイサービスに出かけています。

型紙はいつも決まっていて、ビーズやフリルなどを付け、

色彩のバランスなどを今の自分に合わせておしゃれを楽しんでいます。

中学生の頃読んでいた本「それいゆ」にあるファッションショーが大好きです。

著者の中原淳一は詩の心をもってスタイルを描いているのではないかと思います。

「春は花の季節。目の前に見るものがみんな花の色に染まってしまう。

ああ、なんと明るい空の色だろう。

こんな美しい季節のためには、たとえ貧しくても春のきものを着て暮らしたい。

たとえ貧しくても春のきものは春の心で・・・。 中原淳一」

いつか 年を重ねても ロマンチックな洋服を、自分の心にあわせて作ってみたい・・・。

Fashion

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2007年10月 8日 (月)

繍い遊びの会を終えて

2年に一度の繍い遊びの会を無事終えました。

研究科の皆様、ありがとうございました。

皆さんがご友人やご家族と共に、会場で過ごされていらっしゃる様子を

拝見させていただき、私は大変な感動をたくさんしました。

人とのつながりは やがては大きな輪になっていくのですね。

会場の片隅に 白い花が添えられている 赤の七歳お祝い着とピンクの三歳お祝い着。

多くの方に「可愛いわね」 「幸せなお孫さんね」とほめられていました。

最終日の片付けの時、そのお祝い着をたたみながら、「ありがとう」

あなたは可愛いあやのちゃんの幸せを祈って よくがんばったわね。

時の流れの中で、人はいつか天に召される・・・。これは皆平等にあるのですが

今の自分を大切に、そして優しい心を分け合えることができればと

思いながら、一針があるような気がします。

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2007年10月 3日 (水)

繍い遊びの会

今日から 第10回「繍い遊びの会」がはじまります。

10月2・3日と会場で飾りつけをしながら、いろいろなことに感動しました。

作品のタイトルには それぞれの思いがのっています。

可愛い孫のために。 亡き母を忍んで。 嫁ぐ娘のために。

そして、自分の日常のために・・・と。

30数年前、帰宅の遅い夫を待ちながら、私は日本刺繍を始め

やがて子供が社会人になって、夫の母を介護を終え、

人生のいろいろな瞬間を日本刺繍に助けられました。

自分自身に向き合う時を持てること、そして、何よりも日本の伝統的な

美しい刺繍を楽しめることを伝えたかったのです。

感性はテクニックを超える・・・。

上手とか下手ではなく、心から自分を愛しみ育てられれば

自分らしい作品ができあがると信じています。

220人の仲間達は、みんなそうした思いで繍い遊びの会へ参加して

いらっしゃることでしょう。

私は多くの仲間達に助けられながら、作品作りのお手伝いをしてきました。

これからも、仲間達が更なる素敵な創作ができるよう、努力していきたいです。

そして、合同作品「地球の未来を信じる世界の子供達」は

260人の優しい一針が集まって大きなタペストリーになりました。必見です!!

いろいろなニュースでは世の中大変ですが、何かを願う気持ちが大切ですね。

ぜひ繍い遊びの会へお出かけください。お待ちしています。

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